「INコクハク」-短編ラジオドラマ 脚本-
※初めての方は利用規約を必読ください。
☆気弱な飼い主と、恋したインコのラジオドラマ。(約600字:約2分)
☆テーマ「告白」(お題募集に関してはこちら)

・インコのセッちゃん メス
・健太(ケンタ) 男 29歳
セツM 私は籠の中の鳥…そのままの意味で、アイアムバード、セキセイインコ。飼い主に恋をしている。
SEドアが開く 布が捲られる
健太 ただいまぁセッちゃん。(酔いつつ)
セツ ケンタ!ノミスギッ!ナニシテン!
健太 また涼子が変な言葉覚えさせたなぁ。セッちゃん、涼子は友達と旅行だって。
セツM この男、健太と涼子は高校から付き合って十二年のおしどり夫婦、ではなくカップル。私は同棲を始めた四年前から一緒に暮らしている。
健太 セッちゃ〜ん、俺さ、だめだぁ。涼子がどう思ってるのか分かんねーの。
セツ ダメダァ!ダメダァ!
健太 やっぱダメだよなぁ…だめだぁ…!
セツM お前の口癖だよ!とは言えない。言われた言葉しか言えない私は、さながら、二人の伝書鳩になっていた。
健太 明日さ、記念日で。プロポースしようと指輪を買ったんだけど。不安になってさ。あーわっかんね!
セツ ワカンネ!ケンタ!ワッカンネ!
健太 本当に、俺なんかでいいのかな。
セツM 涼子がダメなんていうわけがない。でも、私の方が健太のこと、好きだ。
健太 こんな弱音ばっかでごめんなぁ。おやすみ、セッちゃん。
セツ ケンタ!ケンタ!
健太 ん?
セツ スキ。ケッコン、シタイ。ケッコン。
健太 俺、結婚なんて言ったこと…あっ。
セツM 健太の不安そうな顔が嬉しそうな顔に変わっていく。きっと、これでいい。これで。
S E布が被せられる。
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